【コツコツ、秘めたる向上心 見える未来の多能工】
(株)ナウ産業 今 啓さん
「自分はビリだと思っていました」。(株)ナウ産業で働く今啓さんは控えめに語る。
4年度あやせ技能五輪(板金技能)において「正確・安全」をモットーとする彼の製品が評価され、市長賞(最優秀技能者)を受賞した。青森県の普通科高校を卒業後、コンテナやトラック部品を手掛ける同社に就職した今さん。5年で最優秀賞を取れるまでに成長した。 「進路に悩んでいるときに、親類から同社を紹介されました。手作業が好きだったので職人を目指してみたいと思い、就職を決めました」。高校3年生の夏休み、不安な気持ちで綾瀬を訪れ、工場や機械の大きさに圧倒された。翌春、職人への道がスタートし、会長の下でものづくりのいろはを学んだ。今では最新型の機械を任されている。今さんの次の目標は溶接技術を磨くことだ。「板金、プレス、切削、そして溶接ができれば最低限のものづくりはできるようになります。
溶接技術を磨いて、自分で工具づくりをして、現場の効率化や製品の品質を上げたいです」とものづくりへのひたむきさがうかがえる。
コツコツ、ひたむきな性格に秘めたる向上心、綾瀬を担う未来の多能工の姿を垣間見ることができた。
取材の申込み、問合せは工業振興企業誘致課0467-70-5661まで